個人再生

個人再生と任意整理、住宅ローンがあるならとどっちが有効?

住宅ローンと個人再生

自宅を購入するとき、
住宅ローンを組むことが非常に多いですが、

無理して住宅ローンを組むと、
支払いが苦しくなってしまいがちです。

住宅ローン支払いをするために、
サラ金やカードローンなどに手を出してしまうこともあるでしょう。

そんなときには、債務整理によって家を守りながら借金を整理することができます。

ただ、債務整理にもいくつか種類があります。

住宅ローンがあるときには、どの方法が効果的なのでしょうか?

今回は、住宅ローンがある場合に個人再生と任意整理のどちらが有効なのか、比較してみましょう。

1.住宅ローンが苦しいときの債務整理方法は、任意整理か個人再生

住宅ローンを組んで家を購入すると、
当初は慎重に支払をしているのですが、

だんだんと気持ちも緩んできて、
支払が苦しくなってしまうことがあります。

また、住宅ローンの返済期間は35年などと非常に長いので、その間に失職してしまったり、収入が減ってしまったりすることもあります。

ときには家族が急に病気やケガをして、急な出費が必要になり、ローン返済出来なくなってしまうこともあるでしょう。
そんなとき、債務整理をすると、家を手放さずに借金を整理することができることを、ご存知でしょうか?

「債務整理したら住宅ローンも整理されて、家はなくなるのでは?」
「自己破産したら財産は持てないから、債務整理したら家は無くなる」

世間では、そのように考えられていることもありますが、これは間違いです。
確かに、自己破産をすると、住宅ローンのあるなしに関わらず、家は確実に失われます。

しかし、債務整理手続きの中でも、「個人再生」か「任意整理」であれば、住宅ローンがあっても家を守ることができます。
これまで通り、普通に家に住み、家で生活ができます。

所有権を失わないので、ローンを完済したら、晴れて無担保の不動産を手にすることができるのです。
そこで、住宅ローンの返済が苦しくなって、他にサラ金等の借金ができてしまった場合には、早めに任意整理か個人再生をすべきです。

2.任意整理や個人再生で家を守れるケースとは?

ところで、住宅ローンの返済が苦しい場合にも、いくつかのパターンがあります。

どのような状態でも、こうした手続きで家を守れるわけではありません。

まず、これらの手続きを利用できるのは、「住宅ローン以外の借金があって、その返済が苦しい」ケースです。
任意整理や個人再生をすると、「住宅ローン以外の借金」を減額することができるからです。

住宅ローン自身を減額しようとすると、住宅ローンの借入先(銀行等)が納得しないので、家を競売にかけられて、手放すことになります。
そこで、「住宅ローンしか借金がなくて、その支払いが苦しいケース」では、任意整理や個人再生をしても、解決は難しいです。

住宅を守るためには、最低限住宅ローンだけは支払を完済する必要があるためです。
たとえば、収入がないのでそもそも住宅ローンの支払いが困難なケースでは、いくら債務整理をしても家を守ることはできません。

この場合には、自己破産をして、住宅ローンも含めた借金を0にしてもう必要があります。

ただし、減収や無収入の状態が一時的で、今後住宅ローンを支払っていける可能性があるなら、任意整理や個人再生によって、家を守ることができる可能性があります。
自分では、家を守れる状況かどうかがわからない場合には、一度債務整理に力を入れている弁護士や司法書士に、アドバイスを求めると良いでしょう。

3.任意整理によって家を守る方法

それでは、任意整理によって住宅ローンのある家を守るには、どのような方法を使うのでしょうか?以下で、見てみましょう。

3-1.任意整理の効果

任意整理とは、対象にする借入先と交渉をして、借金の返済額と支払方法を決め直す手続きです。

このことにより、債権者との合意後に発生するはずの将来利息をすべてカットしてもらうことができますし、合意時までの遅延損害金もカットしてもらえます。
さらに、合意後の返済期間を延ばしてもらうこともできるので、月々の借金支払い額が非常に減り、楽になります。

3-2.住宅ローン債権者を外して交渉をする

任意整理では、整理の対象にする債権者を選ぶことができます。

そこで、住宅ローンがある場合には、住宅ローン債権者を外して、それ以外のサラ金やカードローンなどを整理します。
すると、住宅ローン以外の余計な借金支払いが楽になるので、結果的に全体として負担が減り、住宅ローンを返済していけるようになる可能性があります。

4.個人再生によって家を守る方法

自己破産しても家を買えるのか

次に、個人再生によって家を守る方法をご紹介します。

4-1.個人再生の効果

個人再生は、
裁判所に申立をすることにより、
すべての借金について、
同じように減額してもらう手続きのことです。

借金は、利息だけではなく、元本まで大きく減額してもらうことができます。
たとえば、500万円の借金がある場合、最大100万円まで下げてもらうことができるので、支払が非常に楽になります。

個人再生をした場合、減額された借金の支払期間は原則3年ですが、それがどうしても苦しい場合、5年にまで延ばしてもらうことができます。

4-2.「住宅資金特別条項(住宅ローン特則)」を利用する

個人再生を使って住宅を守るときには、少し工夫が必要です。

個人再生では、基本的に「すべての債権者を平等に扱わなければならない」からです。
この原則のことを、債権者平等の原則と言います。
そこで、個人再生をするときには、基本的には「住宅ローンだけを支払う」ことは認められません。

ただ、家は債務者にとって大切な生活の本拠であり、守るべき必要性があります。そこで、法律は、住宅ローンについてのみ、特則をもうけました。
個人再生をするときには、「住宅資金特別条項」を利用することで、家を守ることができます。

住宅資金特別条項を使うと、住宅ローンの支払いはそのまま継続して、他のサラ金等の借金だけを減額してもらうことができます。
このことで、借金の支払いが非常に楽になり、債務整理をしても家を守ることができるのです。

住宅資金特別条項のことを、一般的には「住宅ローン特則」とも言います。

5.任意整理が優れている点

任意整理でも、個人再生でも、住宅を守ることができるなら、この両者は何が異なるのでしょうか?

以下では、任意整理が個人再生よりも優れている点を紹介していきます。

5-1.手続きが簡単

任意整理と個人再生とでは、
債務整理手続き自体の複雑さや難しさが違います。

個人再生は、裁判所を利用する厳格な手続きなので、当然非常に複雑で、難しいです。
必要書類もたくさんありますし、少しでも不備があったら手続を進めることができません。

専門的な手続きなので、弁護士や司法書士などの専門家に依頼する必要があります。
これに対し、任意整理は、裁判所を使わず直接債権者と交渉をするので、簡単です。

必要書類はほとんどなく、債務者が自分で手続を進めることもできます。
任意整理の方が、個人再生よりも使い勝手が良いと言えます。

5-2.債権者の決議が不要

個人再生をするときには「小規模個人再生」という方法を利用することが多いのですが、小規模個人再生では、債権者が再生計画案を可決することが必要です。

過半数の債権者が、再生計画案を否決してしまったら、再生計画は有効にならず、個人再生は失敗します。
住宅ローン債権者以外の債権者が「住宅ローンだけ支払うのは気に入らない」と考えて、再生計画に反対したら、個人再生で家を守ることはできません。

任意整理では、こういった否決によるリスクがありません。
ただし、個別の債権者と話をして、借金の整理自体には納得してもらう必要があります。

5-3.期間が短い

任意整理は、個人再生よりも早期に終わることが多いです。

早ければ3ヶ月程度で終わりますし、遅くとも6ヶ月程度あれば、解決するでしょう。
これに対し、個人再生をすると、標準的に8ヶ月程度はかかってしまいます。

5-4.費用が安い

任意整理は、個人再生より費用が安い点もメリットです。

専門家に依頼しなければ、ほとんど費用らしい費用はかかりませんし(郵便切手代程度)、専門家に依頼しても、10万円~20万円程度で済むでしょう。

個人再生の場合には、最低でも32万円程度はかかるので、債務者の負担が重くなります。
住宅ローン特則を利用する場合、40万円以上かかることも増えてきます。

5-5.本人の収入がなくても手続出来る

任意整理でも個人再生でも、
手続き後に債権者に対して返済をしていかなければならないので、収入を要求されます。

ただ、このとき、誰にどの程度の収入が必要かという点は、大きく異なります。

個人再生の場合、収入要件が非常に厳格です。
継続的に安定した収入が必要ですし、その収入は、本人のものでなければなりません。
債務者自身に収入がないと、再生計画案を認めてもらうことができないのです。

これに対し、任意整理の場合、収入要件は緩やかです。
自分ではなく配偶者の収入であっても任意整理することができますし、養育費や他からの援助によって生活している場合でも、余ったお金で支払いが出来れば、任意整理は可能です。
金額や収入の安定性についても、余り細かいことは問題になりません。

このように、本人の収入が不要で、要件も緩やかな点では、任意整理の方がずいぶんと使い勝手が良いと言えるでしょう。

6.個人再生が優れている点

個人再生が優れている点

次に、個人再生の方が、任意整理よりも優れている点を紹介していきます。

6-1.借金の減額率

まずは、借金の減額率がまったく違います。

任意整理の場合には、基本的に将来利息をカット出来るだけなので、借金の元本自体はそのまま残ってしまいます。

これに対し、個人再生の場合には、借金を元本ごと、5分の1~10分の1などに大きく減額することができます。
手続き後の返済も、断然個人再生の方が楽になります。
「住宅ローン支払いが苦しい」とう問題を根本的に解決するには、個人再生の方が向いています。

個人再生を利用する場合と任意整理を利用する場合の違い

任意整理をするのと個人再生をするのとでは、具体的にどのくらい差が発生してくるのか、月々の支払額を比較してみましょう。

Aさんは、住宅ローンを毎月8万円払っています。
サラ金やカードローンなど、借金が300万円あります。
これらの借金を、毎月8万円支払っているので、現在、住宅ローンと併せて16万円の支払が必要になっています。

任意整理をすると、Aさんの300万円の借金は、そのまま残ります。
そして、これを5年で返済していくことになると、月々の支払は5万円になります。
Aさんは、住宅ローンと他の借金の合計で、毎月13万円を5年間支払い続けなければなりません。
その後は、8万円の住宅ローンのみとなります。

個人再生をすると、Aさんの300万円の借金が100万円になります(Aさんに特に資産が無い場合)。
これを3年で支払っていくことになるので、Aさんの毎月の支払は2.7万円くらいです。
そこで、Aさんは、住宅ローンと他の借金の合計で、10.7万円程度を3年間支払い、その後は8万円の住宅ローンを支払ったら、ローンを完済できます。

このように、同じ状況でも、任意整理をするより個人再生をした方が、ずいぶんと楽になることがわかります。

6-2.強制執行を止める効力の有無

個人再生が任意整理より優れているのは、強制執行を止める力があることです。

個人再生を申し立てると、強制執行の中止命令を申し立てることができます。
中止命令が出たら、それまで行われていた強制執行を中止させることができます。

そこで、個人再生前に給与差し押さえなどを受けていた場合には、強制執行を中止させることにより、給与差し押さえを止めることができます。
また、強制執行取消の申立をして、差押えを取り消させることができたら、給料をその月から全額受け取ることも可能となります。

6-3.手続き開始決定後は、新たな強制執行ができない

個人再生が任意整理より優れている点は、他にもあります。

それは、個人再生の手続き後、新たに強制執行ができなくなることです。
まず、個人再生の手続き開始決定が出たら、新たに給与差し押さえや預貯金、生命保険等の財産の差押を受けることはありません。

債権者から「これ以上返済を滞納したら、差押えをします」などの予告通知が届いていたり、裁判をされて支払い命令の判決が出ていたりしても、安心です。
また、個人再生手続き開始決定後に、あらたに競売を申し立てられることもありません。

住宅ローンを滞納していて、住宅ローン債権者が今にも競売を申し立てるかもしれない、という場合には、
とにかく早く個人再生を申し立てて、手続き開始決定を出してもらったら、もはや競売を申し立てられる恐れがなくなり、安心して個人再生の手続きを進めていくことができます。

任意整理には、このような効果はありません。
任意整理中であっても、債権者は給料や預貯金の差押えをしてきますし、住宅ローンを滞納していたら、住宅ローン債権者は容赦なく家の競売も申し立ててきます。

そのように、いろいろな強制執行が起こってしまったら、もはや家を守ることは不可能になり、自己破産するしかなくなります。

6-4.代位弁済が起こっている場合の巻き戻し効果

代位弁済と求償

住宅ローンを長期にわたって滞納していると、保証会社が住宅ローンの代位弁済をしてしまいます。

代位弁済というのは、保証人が主債務者の代わりに、借金を支払うことです。
銀行等を債権者として住宅ローンを設定するとき、信用保証協会などに保証人になってもらうことが普通です。

保証人は、主債務者が支払を怠ったときに代わりに支払いをすべき立場ですから、住宅ローン支払いをしないでいると、保証会社が銀行に代位弁済してしまいます。
だいたい、滞納開始後3ヶ月~6ヶ月くらいすると、代位弁済が起こることが普通です。

このときの支払方法は、利息や遅延損害金も足した全額の一括弁済となります。
そして、保証会社は、ボランティアで代位弁済による支払をしてくれるものでは、もちろんありません。

保証人は、代位弁済によって支払った金額について、主債務者に支払い請求することができます。
この請求のことを、「求償」と言います。

そして、求償するときには、保証会社が支払った金額の全額を、債務者に対して請求してきます。
さらに、日数分の遅延損害金が追加されます。

住宅ローンの場合、もともとの借入額が大きい上、遅延損害金利率は高いので(10%以上になることも多い)、保証会社が求償してくる金額は、数千万円を超えるものすごい額となります。

そこで、代位弁済が行われてしまったら、債務者は、まず住宅を守ることを諦めなければならないのです。

個人再生の巻き戻しで、代位弁済をなかったことにできる

ところが、個人再生をすると、代位弁済を「無かったこと」にすることができます。

驚かれるかもしれませんが、個人再生の住宅ローン特則を使うと、「代位弁済前の状態」に巻き戻ります。
このことを、「住宅ローンの巻き戻し」ということもあります。

住宅ローンの巻き戻しが起こると、代位弁済は起こっていないことになるので、債権者は以前の銀行などの借入先のままです。

また、従来の約定通り、分割払いも可能です。

団体信用生命保険すら、効果が復活します。

そこで、いったん代位弁済が起こっていても、個人再生の住宅ローン特則を使ったら、代位弁済の効果を失わせて、そのまま手続を進めることにより、家を守ることができる可能性があるのです。

もちろん、任意整理にはこのような強力な効果はありません。
代位弁済が起こってしまったら、個人再生をしない限り、家を守ることは不可能となります。

このように、個人再生には、住宅ローンの巻き戻し効果により、代位弁済後も家を守れる可能性があることが、非常に優れていると言えます。

6-5.競売中止命令を申し立てることができる

競売
住宅ローンを対応するときに、もっとも恐ろしいのは「競売」です。

競売とは、抵当権等の権利を持っている債権者が、裁判所の手続きを使って強制的に債務者の財産を売却してしまうことです。
住宅ローンを滞納していると、保証会社が代位弁済をして、その保証会社が、債権回収のため、家を競売にかけてしまうのです。

競売にかかると、家の落札者が現れて、その人が新たな所有者となります。
すると、当然家は債務者のものではなくなり、住めなくなってしまいます。
競売によって落札者が現れてしまっては、もはやどのような方法を使っても、家を守ることはできません。

ただ、競売が始まっていても、住宅ローン特則を使って個人再生をする場合には、競売を中止させることができます。
そのためには「抵当権の実行手続きの中止命令」という命令の申立を行います。

家が競売にかかってしまっては、住宅ローン特則つきの個人再生を進めても意味がなくなってしまうので、いったん競売を中止させて、その間に個人再生の手続を進めるのです。

最終的に個人再生の再生計画案が認可されたら、競売は失効するので、確定的に家を守ることができます。

任意整理には、このように競売を止める効力はありません。
そこで、住宅ローンを滞納していて債権者が競売を申し立ててしまったら、住宅ローン債権者と話合いをして、自主的に取り下げてくれない限り、家は失われることになります。

競売を申し立てるには費用もかかりますし、取り下げをしても住宅ローンが確実に支払われる保証もありませんから、普通は住宅ローン債権者が任意の取り下げに応じてくれることはありません。

このように、競売中止命令によって競売を止めることができることは、個人再生が任意整理よりも大きく優れている点です。
住宅ローンを滞納していて競売をされたなら、早めに住宅ローン特則つきの個人再生を申し立てるべきです。

6-6.住宅ローン特則と競売中止命令で、強力に家を守れるのが個人再生

以上のように、個人再生の住宅ローン特則を利用すると、
代位弁済後でも、それをなかったことにして家を守ることができますし、競売が開始された後でも、強制的に中止させて家を守ることができます。

個人再生の住宅ローン特則は、住宅ローンを滞納している人が家を守るために利用できる、非常に強力な手段です。

7.住宅ローン特則は、いつまで利用できるの?

さて、個人再生をすると、
代位弁済後や競売手続きの開始後でも家を守ることができるのですが、
本当に、「いつまででも」家を守ることが可能なのでしょうか?

住宅ローン特則を利用できる期限がないのか、押さえておきましょう。

考えてみたらわかることですが、競売によって家が落札されて、新たな所有者が現れてしまったら、もはや住宅ローン特則を使っても、家を守ることはできません。

もはや、新たな所有者のものになってしまっているからです。
また、落札前であっても、入札が開始してしまったら、その後に中止すると、影響が大きくなりすぎます。
そこで、競売中止命令を申し立てることができるのは、入札開始日前に限られます。

もし、入札が開始してしまっていては、たとえ個人再生を利用しても、家を守ることができなくなるので、注意しましょう。

8.基本的には、個人再生が有効

以上、
住宅ローンの支払いが苦しい場合、
任意整理と個人再生のどちらが有効かを比較してきましたが、
結局どちらが効果的なのでしょうか?

この点、基本的には個人再生が有効と言えます。

個人再生では、
住宅ローン以外の他の借金を、
元本ごと大きく減額してもらうことができます。

そこで、月々の支払金額も、返済期間も個人再生の方が楽になり、手続き後の返済を完済できる可能性が高くなります。
任意整理をしても、あまり楽にならないと感じることもあります。

また、住宅ローンをすでに滞納している場合には、強制執行を止める効力のある個人再生が有効です。

代位弁済が起こっていたり競売が開始されていたりする場合には、基本的に個人再生によってしか解決する方法はありません。
そこで、住宅ローンをかかえていて債務整理をするなら、まずは個人再生を優先的に検討しましょう。

9.任意整理すべき場合とは?

それでは、住宅ローンを抱えているときに任意整理すべき場合はないのでしょうか?

9-1.個人再生の収入要件を満たさない

まずは、収入が少ない、安定していないケースです。

こういったケースでは、
個人再生をしても、
再生計画を認可してもらうことが難しくなります。

たとえば、個人事業者で収入が不安定なケース、一時的にアルバイト生活になっているケース、収入が少ないので、行政による手当や養育費、親からの援助などで生活しているケースなどでは、任意整理によって解決することも検討すべきです。

9-2.住宅ローン以外の借金が少ない

住宅ローン以外の金額がさほど大きくなくて、
個人再生をしても大幅な減額を期待できない場合にも、
任意整理で十分解決できるケースがあります。

たとえば、サラ金やカードローンが120万円という場合、個人再生をしても100万円までにしか減額されません。

弁護士費用や裁判所に支払う費用のことを考えると、任意整理をした方が得になる可能性もあります。

10.債務整理で家を守るためのポイント

最後に、個人再生の住宅ローン特則や任意整理の手続きを利用して、家を守るためのポイントをご紹介して終わります。

もっとも大切なことは、早めに対処することです。
住宅ローンは、返済せずに放置しているとどんどん遅延損害金がかさんできますし、3ヶ月~6ヶ月経つと代位弁済も起こり、さらに競売も開始されてしまいます。

そのような状態になったら、個人再生の住宅ローン特則を使っても、必ずしも家を守れるとは限らない状態になります。
家を守りたいなら、なるべく滞納してから日が浅い状態で、早めに任意整理か個人再生をする必要があります。

また、良い専門家に手続きを依頼することも重要です。
債務整理を進めるときには、どの手続きが適切なのかを専門家に判断してもらい、基本的な進行は、すべて専門家に任せることになります。

弁護士や司法書士の腕次第で、家を守れるかどうかが変わってくることもあります。

弁護士事務所や司法書士事務所のウェブサイトの内容を比較して、債務整理に力を入れている事務所を探し、まずは無料相談を受けてみることをお勧めします。

余裕があるなら、複数の事務所で無料相談を受けて、比較検討をすることにより、よりよい専門家を選ぶと良いでしょう。

まとめ

今回は、住宅ローンの支払が苦しいときに、任意整理と個人再生のどちらが有効かについて、解説しました。

個人再生の住宅ローン特則には住宅ローンの巻き戻し効果がありますし、競売中止命令も利用できることなどもあって、個人再生は非常に効果的な対処方法です。

ただし、収入が少ないケースや借金が少ない場合など、一定のケースでは任意整理をするメリットがある場合も考えられます。
住宅ローンを滞納してしまったら、滞納額が大きくならないうちに、とにかく早めに債務整理をしてしまうことが重要です。

今回の記事を参考に、良い弁護士や司法書士に相談をして、大切な住宅を失わないように対処しましょう。

弁護士に相談しなくても大丈夫なツール!?

わたしの借金は減るのだろうか・・・
債務整理して採算は合うのか・・・
弁護士に相談しなくても知ることができたら・・・

そんな要望から作られたツールがこちら!

 

債務整理を弁護士に相談
何度も債務整理の無料相談ができる!おすすめ弁護士・司法書士一覧債務整理の無料相談が何度でも無料で安心して利用できる”おすすめ弁護士・司法書士”をまとめました。実際に私が数多くの事務所の無料相談を利用して気づいた点や、債務整理の無料相談で聞かれることなど気になる情報も満載。初めて無料相談を利用しようと考えている人は必見です。...
闇金弁護士
闇金に強い弁護士・司法書士事務所ランキング早見表|費用や電話対応は?闇金に強い弁護士・司法書士事務所をランキング形式にまとめてみました。公式サイトや口コミでは読み取れない「電話対応の良さ」は不安要素ですよね。今回は対応の良さに重点を置いて各事務所に電話をした上でランキング化しています。他にはない赤裸々な情報もありますので、「無料相談は不安」という気持ちを、少しでも解消できたらと思います。...
債務整理の弁護士費用
債務整理の弁護士費用っていくら?任意整理、過払い金、etc。債務整理の弁護士費用をご紹介します。任意整理、過払い金なども解説。...
ABOUT ME
福谷 陽子(元弁護士)
福谷 陽子(元弁護士)
平成19年4月 陽花法律事務所を設立、経営 所長弁護士として、交通事故や離婚、債務の問題や企業問題等多く取扱、多数の事件を解決に導く。 その後、体調不良により事務所を閉めるも、ライターとしての活動を始め、現在は多種多数のメディアにて活躍中